かばんの持ち手交換と補色

/ 店長 靴修理事業部

かばんの持ち手交換と補色

おばあさまから譲り受けたという、年代物の鞄の修理をご依頼していただきました。

―Before

経年劣化により、持ち手が真ん中のところで折れてしまっていました。
状態によっては部分的な補修で対応できることもありますが、今回の場合は芯・革ともに全体的に硬化していたので、新しく持ち手を作成することにしました。

また、ところどころ革の表面がスレていたのと、全体的に油分が抜けて乾燥していたので、補色と磨きも行うことにしました。

 

―After

なるべく元の雰囲気に近い形で…とのご希望でしたので、似た色の革を使用し、サイズや質感などもなるべく合わせて作りました。
芯材には革を使用しています。
根元の部分は、強度を高めるためにカシメも打ちました。

擦れていた部分は、補色によりほとんど目立たなくなったかと思います。
茶色にも濃い部分と薄い部分があり、色の調整がやや難しかったのですが、最終的には自然な色合いに仕上げられました。
油分もしっかり補給されたことで、自然なツヤも復活です。

かばんの内側はとてもきれいな状態でしたので、今回修理したことで、これからもまだまだ長い間使用していただけるかと思います。